素振りの種類と効果が上がるポイント
剣道をやっている人なら、自宅でも素振りの練習はしていると思います。
剣道の素振りは、強くなるための打突の基本から技術を体得するうえで欠かせない稽古。
攻める、打つ、突くなどが発展し向上していくものなので、常に反復練習していくことが大切です。
そんな剣道の素振りの種類には、主に次の4つがあります。
上下素振り
素振りの基本です。中段の構えから身体(肩)を使い頭上まで大きく振りかぶり、右足を一歩前に出しながら上下に真っ直ぐに振り下ろし、素早く左足を引きつけます。
振り上げから振り下ろしまで、左こぶしが体の中心から外さないないようにします。
そうすることで刃筋正しく竹刀を振れるようになります。
ただ、右手に力が入っていると竹刀の軌道もぶれてしまうので、余計な力は抜き、剣先ができるだけ大きな円を描くように振り下ろし、左手が浮いてしまわない寸前まで下げましょう。
上下素振りをすることで、身体を大きく使い正しい刃筋で竹刀を上下に振ることが覚えられます。
正面打ち
相手がいるとみなして行う素振りです。
そのため、初心者から上級者まで剣道が強くなりたいすべての剣士が欠かすことができない素振りです。
中段の構えから、右足を踏み出しながら竹刀を頭上に振りかぶり、左足を引きつけながら竹刀を振り下ろします。
正面打ちのポイントは、相手のあご先まで切り下ろすような気持ちで手首のスナップ利かせて振ると、物打ち(竹刀の先革と中結の間の部分)にしっかり力が伝わり、素振り一本ごとにしっかりと打ち切ることができるよいうになります。
したがって、正面打ちをすることで、面打ちの感覚を養うことができます。
左右素振り
開き足を使って、身体を左右にさばきながら行う素振りです。
中段の構えから、右に身体をさばきながら竹刀を振り上げ、左足を引きつけながら振り下ろします。
その後、今度は身体を左にさばきながら竹刀を振り上げ、右足を引きつけながら振り下ろします。
これを交互に行います。
開き足を使うので、体勢が崩れやすいので、振り下ろした時に身体が前に傾きやすいので注意してください。
開き足を使う左右素振りをすることで、相手の技をかわすと同時に攻撃に移る練習にもなります。
実戦を意識して素振りを行いましょう。
跳躍素振り
前後に跳躍しながら行う素振りで、早素振りとも呼ばれています。
跳躍しながら竹刀を振ることで、上半身と下半身が連動し、実戦の打突に近い感覚を得ることができます。
中段の構えから竹刀を振りかぶり、左足を蹴り出して跳躍しながら竹刀を振り下ろします。
そして右足を後ろに蹴りに蹴り出して後方に跳躍しながら振りかぶり、再度、左足を蹴り出して竹刀を振り下ろします。
跳躍素振りをすることで、どんな状況でも打突できる上半身と下半身のバランス感覚を養うことができます。
ただし、スピードばかり意識せずに一本ずつ正しく振ることを心掛けましょう。
いずれにしても、素振りは単に回数だけ多くやっても練習の効果があがりません。
重要なのは素振りの仕方。どのような意識をもってどんなことに注意し、どんな目的をもって行うかです。
特に剣道初心者は、時間をかけてやってもポイントを押さえていないがために効果のない素振りになっていることがよくあります。
そのため、剣道が上達するには、いかに効率よく効果のある素振りをやるか、と言えるかもしれません。
素振り一つで大きく変わる効率性
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